【画像処理のKIT】測定とシュミレーション(ハードの話)
測定とシュミレーション【ハードの話】
ハードウェア開発時における方法の変化について御話します。
設計時や、デバッグ時に行う測定とシュミレーションについてです。
デバッグとは、設計時に想定してしていなかった不具合を修正する作業です。「本当に設計時に想定できなかったのか?」については別の話題にする事にします。
ハードウェア(基板上のLSI動作や異なるLSI間動作)のデバッグで発生している不具合から、想定される信号はいくつか思いつく事でしょう。
「この信号がおかしいのでは?」と疑ったとき、昔はロジックアナライザかオシロスコープを接続する事が可能で、「実測」する事ができました。
もちろん、現在でもこの方法も多いに使用してます。
しかし、対象とする信号にプローブをあてられないケース(ピンがBGAだったり、信号が高速過ぎてプローブを接続すると信号が変化してしまい不具合が発生しなくなったり)が、とても多くなりました。
そこで、注目される別の手段が「シュミレーション」です。測定器で見る事ができなくなった高速な信号の波形も、実基板のパターンも含めたシュミレーションを行う事で、「見える」ようになったのです。
ところが、設計時にはとても有効なシュミレーションも、デバッグ時には(例えば)目の前にあるパターンにあるヒゲが邪魔して信号が乱れていても、そのヒゲを見つけるまではシュミレーションできません。
これでは、卵が先か鶏が先かになりますね。
KITのハード屋さんと、ソフト屋さんお互い「隣の芝が青く」見えつつも目の前で、隣の苦労も見えているから良いとこ取りができるのです。