【画像処理のKIT】見えないものが見える?
梅雨も明けて、真夏になったのですが幽霊の話ではありません。
画像検査装置の話です。
カメラを使った目視検査装置の場合、「目視」と言う名の通り人間が見て、検査している事を、色々な理由で「検査装置」に代替えさせるものです。
そこですでに人間が見て検査してるのだから簡単だろう。と言う事になります。
どんなケースが簡単でなく、どんなケースだと機械に適しているかをご案内させて頂きます。
複数の欠陥サンプルを用意したと想定します。
10人の検査担当者が、10人ともそのサンプルに対し同一欠陥を指摘できれば、なんら問題ありません。
機械は人間と比べ、同じ事を高速に安定して処理するでしょう。
では、10人のうち、5人が欠陥を見つけ、5人が見逃したとします。
繰り返し同じ対象物に対し、同じ5人が欠陥を見つけた場合はどうでしょう?
これも、対象物を欠陥として判定するか、良品として判定するかだけ決めて頂ければ問題ありません。検査基準の設定の違いだけです。
最後に、10人のうち、5人が欠陥を見つけ、5人が見逃したとします。
今度は、もう一度同じ対象物を再検査すると、異なる人が欠陥を見つけました。これが、問題なのです。個人差だけでなく同一人物でも欠陥基準が定まっていない事になります。
これでは、プログラムやレシピで検査装置に指示する事ができません。
こんな、要件定義が、プログラム以上に重要になります。