【画像処理のKIT、開発コラム】画像処理の範囲
画像処理を専門にしてます。とお伝えすると、「何処までが画像処理」
と言う質問を頂く事も多いです。
そこで今回のコラムは「画像って?」について、弊社が(勝手な解釈で)お答えしている定義を書かせてもらいます。
最後に例外を書く事になりますが、普段は「データが二次元に配列されている事で、意味があるデータ列を画像と考えてます」とお答えしてます。
エリアセンサ(撮像素子が、二次元に配列されているセンサ)が扱うデータはもちろん画像ですが、ラインセンサ(撮像素子が一次元に配列されているセンサ)を使って扱うデータも画像です。
シンプルな処理では、一次元だけのデータ列演算だけから「検査」とか「認識」などに利用する事も稀にありますが、多くの場合この1ラインのデータを複数ライン(または無限に)まとめる事で、二次元のデータとしての処理を行う事が多いです。
二次元にデータを並べると、画像ならではの大きな特徴「ある画素値は、その画素の近傍画素の影響を大きく受ける」事が処理を考える上でとても重要なのです。
画像圧縮では、近傍画素の影響を受ける事を「冗長性」として利用しますし、センサの欠陥画素をカバーする処理では、近傍画素と突然変化する画素は欠陥画素候補とする事もあります。
次に画素値は、センサーが受光する光の強さだけでしょうか?答えはNoです。
センサーは光だけとは限りません。磁力だったり放射線だったり。でも、それらのセンサーを複数用いて二次元配列データになってしまえば、もう画像処理屋の範疇です。
最後に例外と書きましたが、画像処理でも突き詰めて行った結果1次元配列にすることもあるのです。これが「例外」と書いたケースです。