【画像処理のKIT、開発コラム】補正か作成か
お客様のプロジェクト名称で、とても似た名称がつく事が多々あります。
しかしその用途や対象物が異なる為に、全く異なる処理を、開発する事がありますのでご紹介します。
例えば、「傷補正」
画像に傷が写り込んでしまった場合、その傷を消し去る作業です。
撮影対象物が「人工物」である場合、本来その対象物がどの様に写るべきかは、「正解」が解っているはずです。
例えば、レンズにゴミがついて「対象物の傷」か否かを判定し、結果に従い除去する方法は「補正」です。
撮影対象物が「自然画像」(写真の風景とか人の顔とか)の場合、その対象がどのように写るべきかは、解らない場合が多々あるのではないでしょうか?
センサに欠陥画素があった場合でもその欠陥画素の値は、周辺画素から推定して良いのでしょうか?
Noと言われても、他に手段が無いので周辺画素から推定する事も多いでしょう。
これは、「補正」と言うより「作成」ですね。
人間の脳はすばらしいです。隠していたものが、周辺画素の輝度とは全く関係なく、見えてくる事が珍しくありません。これを逆利用して「騙し絵」なども存在しますが。
弱識別機とブースティングに代表される統計学習との組み合わせ。
少しでも、人間に学びたいですね。